げんせん投信公式Facebook

基準価額 基準価額

お客さまに一番近い店舗で知恵を生み出す
「ドン・キホーテ」が現場主義を徹底する理由

企業訪問
  • line
マーケティング担当 嶋崎淳

ファンドマネージャーやアナリストは、日々企業の経営陣を訪問して取材を重ねています。
今回は、アナリストの村中が「ドンキホーテホールディングス」を取材した様子を、マーケティング担当の嶋崎がレポートします。

「ドンキホーテホールディングス」

ドン・キホーテグループは、国内外で400店以上の店舗を運営する総合小売グループです。“驚安の殿堂”「ドン・キホーテ」や、ファミリー向けの「MEGAドン・キホーテ」などの複数の業態を運営しています。

中目黒にあるドンキホーテホールディングス本社にお邪魔し、大原社長にお話をうかがいました。

げんせん投信は、企業の競争力の源泉である、経営力・組織力などの「見えない資産」を重視して銘柄選定を行っています。まず始めに、企業理念などから生みだされる組織のチカラである「組織資産」についてうかがいました。

ドン・キホーテの組織づくりの基本的な考え方について教えてください。

写真

ドンキホーテホールディングス 大原社長

大原社長「“顧客最優先主義”が、当社の中核となる考え方です。これを実現するため、現場にすべての権限を委譲しています。4万人を超える従業員のうち、約3万9千人いる現場のスタッフが、考え、知恵を絞って動いている。約3百人の本社スタッフはそれをサポートすることに徹しています。他社では考える役割を本社が担っていることが多いと思いますが、ドン・キホーテは3万9千人の現場のスタッフが考えていますから、知恵の総量が違います。その知恵の総量の大きさが、業績拡大につながっています。“顧客最優先主義”を実践するなら、お客さまから最も遠い本社が指示を出していてはダメで、権限はお客さまに一番近いところにないといけません。」

具体的に組織の仕組みはどのようになっていますか?

大原社長「まず、本部から指示をしません。特にお客様に関する判断は現場に任せています。
また、働く人にやりがいを持ってもらうため、評価基準を明確にしています。全権を現場に委任し、一定のルールの下で、期限を設けて、従業員の仕事の成果を評価しています。上司に評価権はありません。社長にも評価権はありません(笑)。このような仕組みによって、現場のモチベーションが最大化し、知恵の総量が大きくなると考えます。過去5年ほど、このような組織づくりに注力してきました。」

写真

大原社長

“顧客最優先主義”に基づく対応は、大震災のような非常時においても徹底されていたとのことで、現場に意識が浸透していることがよくわかります。

大原社長「東日本大震災の時に、被災地と本部の連絡が途絶える中、現場の判断で店内から商品を出し、地域に物資を配ることができました。また、この経験を生かして準備したところ、熊本地震のときは、物資と車を30分で確保できましたし、お店を閉店せずに済みました。このような苦しい時に、お客さまから「ありがとう」と、心からの感謝をいただき、本当に胸が熱くなりました。
災害時の対応には、阪神淡路大震災の教訓が生きています。阪神淡路大震災の時は十分な対応が出来ず、これではいかんと思いました。今では、次に大きな災害が発生したらどうするか?を考えて準備することが重要な課題になっています。」

続いて、同社の今後の取組みについても、お話をうかがいました。

大原社長「ドン・キホーテには独自電子マネーmajica(マジカ)があり、500万人を超える会員がいて、年間購入金額に応じたランクごとの特典があります。今後は、アプリを使って店内で色々なアクションをするとポイントが貯まる仕組みにしたいと思っています。店内をデジタル化して、アクティブなユーザーほどポイントが貯まりランクが上がる仕組みにしたいと考えています。」

ドン・キホーテは、商品数の豊富さと低価格が圧倒的な強みだと思うので、マジカ会員を作らなくても店舗に来てもらえると思います。それでもこのような仕組みが必要なのでしょうか?

大原社長「今すぐではなく、将来のためにやっています。今後、小売業界にIT企業が参入してくることは間違いないと思います。その時に顧客に関するデータベースを持っていないと戦えません。データベースを蓄積し、活用することで色々なビジネスが出来ると思っています。
同業他社については、本業でガチンコの勝負をすればいいので、大きな脅威とは思っていません。しかし、異業種の会社は、何を考えているか、どんなテクノロジーを持っているかわかりません。また、世の中のライフスタイルの変化が脅威になり得ます。たとえば、ドローンが自由に、ある程度重いものを運べるようになったらどうなるか、など。分からないことは何か?を探し出し、将来に向けて準備しています。」

ドン・キホーテグループの販売商品点数(国内)は、なんと23億点を超えるそう。このような圧倒的な品揃えと低価格を武器に、業績拡大を続ける当社ですが、それを支える組織の仕組みや企業文化などについて、詳しくお話しいただきました。

取材を終えた村中は、「“顧客最優先主義”を実現するための評価制度や、権限移譲などの組織づくりがドン・キホーテの強みだということを、改めて確認できた」と話していました。

写真

左:アナリスト・村中 右:大原社長

※上記は、当社が調査対象とする企業の一つをご紹介するものです。特定の銘柄を推奨するものではなく、また当該銘柄の組入れを保証するものではありません。写真はドンキホーテホールディングスより許諾を得たうえで掲載しています。

つぶやきのカテゴリを見る