ニッセイアセットマネジメントは、横浜国立大学に寄附講座を提供しています。
金融システムと金融機関の基礎を学ぶプログラムのなかで、運用担当・伊藤が、昨年度に続き、4回の金融実務講義を行いました。
そのうちの1回の講義では、株式会社の起業の実例を受講生にお伝えする目的で、ソウ・エクスペリエンス株式会社の西村社長にゲスト講師としてご登壇いただきましたので、その様子をお伝えします。
ソウ・エクスペリエンス株式会社は、西村社長が2005年に設立した会社で、“モノ”ではなく、エステやクルージング、ダイビング等の“体験”を贈る『体験ギフト』を提供しています。
体験者数は年々拡大し、累計で約50万人を超えています。

西村社長
西村社長が、「体験ギフト」という事業を立ち上げた理由として、“興味関心主義”があるそうです。
「まず、自分が楽しい!面白い!と思うことは、ないよりあったほうがいいですよね。興味関心に根付いた生活を送る方が、人生が楽しくなると思います。
でも、毎日の同じような生活の中では、新しい経験をするきっかけがなかなか無くて、新しい興味関心が生まれにくい。
それなら、“体験”を贈られたら、新しい体験をやってみるきっかけになるのではないか。
体験ギフトを通じて興味関心が広がるように、という想いを込めて体験ギフト事業をしています。」
社長自身、大学生の頃に誘われてレーシングカートをやってみたら、とても楽しかった体験があったそうです。
何となく知っていたレーシングカートを、“人に誘われた”ことにより実際に体験できたことが、今の事業を立ち上げる上での原体験になったとのこと。
人を誘う・誘われるという関係を、体験を贈る・贈られるというサービスを通じて実現できないか、と考えたそうです。
「体験を提供する取引先を探し、パッケージにしてギフト販売するという一見シンプルな事業ですが、事業を続けていく中では、トラブルは無数にあります。同様のサービスに参入して撤退する会社も沢山ありました。でも、私は事業への思い入れが違います。“興味関心主義”という動機が自分の中にあって、この事業を面白いと思っているので、止めずに続けることができたと思います。」

授業の様子
西村社長のお話からは、起業の根底には創業者の理念や強い思い入れがあり、それが事業を続けていく上で非常に重要であることが伝わってきました。
創業者から直接聞く事業への考え方や起業のエピソードは、受講生にとって非常に参考になったのではないかと思います。