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基準価額 基準価額

2019年5月の
運用報告

げんせん投信の毎月の運用状況をお伝えします。 国内株式の動きやファンドの状況、今後の見通しや運用方針をわかりやすくご説明するとともに、 組入銘柄の注目ポイントなどもご紹介しています。

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国内株式の動き

TOPIXの推移

当月の国内株式市場は下落しました。

米国が対中追加関税実施を表明したことで米中貿易摩擦の激化や円高進行が嫌気され、日経平均株価は7日続落して始まりました。その後も、米国による中国の通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)への制裁措置や、メキシコへの追加関税を課す方針が示されたことなどを受け、貿易摩擦の長期化や拡大が世界の景気減速につながるとの懸念から、投資家のリスク回避姿勢が強まりました。結局、月末終値は20,601.19円(前月末比-1,657.54円)となり、2万1,000円を下回りました。

東証株価指数(TOPIX)の月末終値は1,512.28ポイント(前月末比-105.65ポイント)、JPX日経インデックス400の月末終値は13,461.64ポイント(前月末比-929.19ポイント)となりました。

業種別では、不動産業が上昇しましたが、鉱業、海運業、鉄鋼、パルプ・紙、ガラス・土石製品などが大きく下落しました。

主な株式指標の騰落率は、日経平均株価が-7.4%、TOPIXが-6.5%、JPX日経インデックス400が-6.5%となりました。その他指数については、東証2部指数が-5.2%、日経ジャスダック平均が-3.3%、東証マザーズが-4.3%となりました。

ファンドの状況

当月末の基準価額は10,242円となり、前月末比-591円となりました。また、月間の基準価額騰落率は-5.46%となり、東 証株価指数(TOPIX)(配当込み)(参考指数)騰落率(-6.52%)を上回りました。

組入銘柄では、メニコン(精密機器)、ビジョン(情報・通信業)、JCRファーマ(医薬品)などが堅調に推移する一方で、スプリックス(サービス業)、TOTO(ガラス・土石製品)、ヤクルト本社(食料品)などが軟調に推移しました。

今月は新たにケンコーマヨネーズ(食料品)、スシローグローバルホールディングス(小売業)を組み入れました。ケンコーマヨネーズは過去に保有していましたが、国内の新工場の稼働がうまくいかず、一時的に成長が減速する懸念があったため一旦、全売却しました。足もとは、それらが解消に向かっていることや、当ファンドが着目している成長ストーリーに変化がないこと、株価が大きく調整されていることなどを勘案し、再びポートフォリオに組み入れました。スシローグローバルホールディングスは「うまいすしを、腹いっぱい」と使命を掲げているように、シンプルでわかりやすい企業理念が組織全体に浸透しており、「スシロー」業態の収益性が上昇していくと考えました。今後はアジア諸国にも直営店の出店を強化していく計画があり、外食産業における世界有数の企業に成長することを期待しています。

今後の見通しと運用方針

6月の国内株式市場は、下落するとみています。

国内企業の本決算は事前予想の通り、中国経済減速等の影響を受け、外需系企業を中心に業績の落ち込みがみられています。

こうした状況のなか、米中の貿易交渉が決裂したことが明らかとなり、その後も両国の対立が激化していることを踏まえると、今月末の20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)で予定している米中首脳会談によって双方が歩み寄る可能性は低くなったと考えられます。個別企業ごとにはサプライチェーン(供給網)を変更するなどして、米中貿易対立の影響回避は可能と見ていますが、世界経済の先行き不透明感から、設備投資や消費などに減速がみられる可能性があり、株式市場から資金が流出しやすい状況と考えています。

当ファンドは、もともと外需や製造業の保有ウェイトは市場全体と比べると小さい方ですが、リスク調整の観点から先月は一 部、外需大型株のウェイトを引き下げるオペレーションを行いました。一方で、内需株であっても成長ドライバーが中国にあるような企業も多く、中国経済が減速した場合の影響を完全に回避することはできないと考えます。

また、株価指数先物を売り建てることは行っていません。これは、米中ともに自国経済の減速を望んでいるわけではないた め、ある程度の妥協点が探られる可能性や、大規模な景気対策、金融緩和によって景気の下支えを図る可能性が想定されるためです。

引き続き、株式市場の動向を取り巻く環境の変化はさまざまですが、当ファンドでは市場の方向性よりも個社ごとの収益性や、競争力の源泉である「GENSENスコア」の評価に重点をおいて銘柄を組み入れています。「GENSENスコア」は組織資産、人的資産、顧客資産という「見えない3つの資産」と「社長」の評価で構成されたものであり、当社のリサーチチームとともにこれらの定性情報を点数化しています。

財務諸表や企業の成長ストーリーを正しく理解し、分析することはもちろん重要ですが、当ファンドではこの「GENSENスコア」を意思決定のプロセスに組み入れることで、将来予想の確信度を高めています。当ファンドの運用戦略を忠実に実行し続けることが、中長期的に日本株において良好なパフォーマンスを実現するための必須の条件であると考えています。

げんせん投信組入
銘柄のご紹介

任天堂 証券コード:7974 業種:その他製品

任天堂は娯楽産業の大手企業です。当社の歴史は古く、1889年に山内房治郎氏が京都で任天堂骨牌を創業し、花札を製造したことから始まります。

現在の任天堂の実質的な創業者は、1949年に社長に就任した3代目の山内溥氏になります。山内社長の就任当初はそれまでの流れを継承し、かるたやトランプなどのプレイングカードを主力事業としていました。やがて1960年頃から多角化経営に乗り出しますが、娯楽産業以外の分野においてはノウハウ不足により失敗を繰り返し、倒産の危機に直面したこともありました。

当社にとって大きな転機となったのは、1980年発売の携帯型ゲーム機の「ゲーム&ウオッチ」のヒットでした。そして1983年、アーケードゲームを家庭で遊べるようにした「ファミリーコンピュータ」が空前の大ヒットとなり、「Nintendo」は世界中でビデオゲーム機の代名詞となりました。

当社の組織資産(企業文化、理念、ビジョン)を知ることは、様々な手段によって可能ですが、私は2013年頃からの業績の低迷期において理解を深めることができました。当時は新たに発表したゲーム機「WiiU」の売れ行きが不調となり、一方でゲーム業界では新たに勃興したスマートフォンゲームが市場を急拡大させていました。

これらの世の中の変化を受けて、多くの市場関係者からは当社の業績低迷を悲観視する声が聞かれていました。「自前のゲーム機とソフトウェアというビジネスモデルは終焉を迎えた」「なぜ任天堂はスマートフォンゲームを開発しないのか?」「豊富なIP(知的財産)を活かしてもっと他社と協業するべき」など、かつて日本を代表するクリエイティブ企業とまで言われた当社に対する風当たりは日に日に強くなっていきました。

実のところ、当初は私もそのように考えはじめている一人でした。しかし、当社のIR担当者やゲーム業界の競合他社など、様々な人たちに周辺取材をするなかで、任天堂の「目に見えない資産(組織資産・人的資産・顧客資産・経営トップ)」の質的な変化が起きているようにはとても思えなかったため、興味を持ち続けていました。

経営陣の声が直接聞ける決算説明会の場においても、市場関係者とのやり取りは平行線のままでした。「スマートフォンゲームを開発しないのか?」というアナリストの問いに対して「研究はしているが、まだ私たちのなかで本当に子どもたちが安心して遊べるものであるという確信が持てていない」と岩田社長は答えました。

「自前のゲーム機とソフトウェアというビジネスモデルはもう時代に合っていないのではないか?」という問いに対しては「まったくそうは思っていない。独自のハードとソフトがあるからこそ、私たちにしかできない新しい楽しさを提供できる」といったように、岩田社長はたとえ3期連続の営業赤字の最中にあろうとも「任天堂らしさを守る」ことの重要性を繰り返し述べていました。

私は次第に「任天堂は単にプロダクトサイクルの一つを失敗しただけであって、本質を理解していないのは自分たち投資家の方ではないだろうか」と思うようになっていきました。岩田社長が発する言葉は、安心した遊びや新しい体験を生み出し続けるという信念と、それを待ってくれている世界中の任天堂ファンに対して、何があっても誠実であり続けるという決意表明のように聞こえたからです。

現在、世界的なヒット製品となっている「Nintendo Switch」は、この時すでに「Project NX」というコードネームで開発が進められていました。もしも任天堂が短期の利益を優先した経営を行っていたとしたら、組織資産は弱体化し、従業員のモチベーションは下がり(人的資産の縮小)、やがてブランド価値を毀損し(顧客資産の縮小)、企業価値は縮小のスパイラルに陥ってしまったかもしれません。

経営の苦しい時にこそ、会社の本質が垣間見えるということがあると思います。岩田社長が山内社長から受け継ぎマネジメントしていたものは、当初の私が考えていたような事業戦略や競争環境などといった領域よりも、ずっと深いところにあるものでした。

私は任天堂の「目に見えない資産」の評価である「GENSENスコア」において最も高い点数を付与し、当ファンドのマザーファンドである「ニッセイ国内株式GENSENファンド」の立ち上げ時にトップウェイト銘柄として組入れを行いました。

それから4年以上の月日が経過し、任天堂のトップも岩田社長から君島社長、古川社長へとバトンが受け継がれてきましたが、当社への評価は変わっていません。足もとでは新たなニュースフローとして、ゲーム業界最大手のテンセントとの協業が発表され、中国本土での事業展開の期待が高まっています。

また、当社の人気IP(知的財産)であるポケモンの映画「名探偵ピカチュウ」のヒットや、「マリオカート」のスマートフォンゲームのリリース期待など、株式市場としては話題が豊富にでてきています。今になって思えば、市場参加者が抱いていた当社への懸念点は、会社側が水面下で取り組んでいたことがわかります。無論、当社がこのように様々な企業と協業ができる背景には、当社の組織資産への共感があるためと考えています。

ゲーム業界は世界的な潜在需要が多く、まだまだ成長するサブセクターの一つとみています。一方で、テクノロジーの進化も早く競争環境の変化が早い業界でもあります。そうしたなかで、当社のようにしっかりした理念が会社の根幹にあり、長期的な目線で経営を行う会社が付加価値を得ていくと考えています。

Nintendo Switch

スーパーマリオ オデッセイ (C)2017 Nintendo

※写真は任天堂より許諾を得たうえで掲載しています。

株価・営業利益の推移

出所:ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成
データ期間 株価(折れ線グラフ):2014年3月末~2019年5月末(月次)
営業利益(棒グラフ):2014年度~2018年度(年次)

※上記は、2019年5月末時点の組入銘柄の一つをご紹介するものです。特定の銘柄を推奨するものではなく、また今後の当該銘柄の組入れを保証するものではありません。

基準日:2019年5月末

ご投資にあたっての留意点

当資料は、ファンドに関連する情報および運用状況等についてお伝えすることを目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものです。金融商品取引法等に基づく開示資料ではありません。また、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。

【投資信託に関する留意点】

  • 投資信託はリスクを含む商品です。運用実績は市場環境等により変動し、運用成果(損益)はすべて投資家の皆様のものとなります。元本および利回りが保証された商品ではありません。
  • 投資信託は値動きのある有価証券等に投資します(また、外国証券に投資するファンドには為替変動リスクもあります。)ので基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。
  • 投資信託は保険契約や金融機関の預金と異なり、保険契約者保護機構、預金保険の対象となりません。証券会社以外の金融機関で購入された投資信託は、投資者保護基金の支払い対象にはなりません。
  • ご購入の際には必ず投資信託説明書(交付目論見書)をお受け取りになり、内容をご確認の上ご自身でご判断ください。

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